偶然は祈った時に起こる! 二〇一二年秋 ひとしずく九二三 

  数日前は、私の二番目の娘の誕生日でした。その日の用事を終えてから、私は娘の所に向かいました。ささやかながら誕生日を祝ってあげたかったからです。そして娘の誕生日プレゼントは何がいいか、息子に相談したところ、コンピューターを冷却するファンが必要らしいということでした。

  この娘は一日中、コンピューターに向って仕事をしています。そしてこの暑さです。コンピューターを冷却しなければ、使えなくなってしまうのです。


 「オッケー! コンピューターの冷却機だね」私は娘が必要としているものを何とか手に入れて持っていきたいと思いました。 時刻は、高速に乗っていくなら、まだお誕生日のお祝いに間に合うけれど、高速から出る頃には、電気店はもう閉まっていることでしょう。わたしは、高速の入る前に、電気店があるように、そして閉店時刻に間に合うようにと、必死に祈っていました。その祈りは聞かれ、何とか閉店前に電気店を見つけることができたのでした。

店に入り、さっそくコンピューターの冷却機があるかどうか店員に尋ねると、その店員は、担当者を呼び出していました。しかし、彼女は私に「今担当の者が来ます」と言った後、「ここには安いのはないですよ」とささやいたのです。別に私は、コンピューターの冷却機はあるか尋ねただけで、安いのはあるかとは尋ねてはいないのに・・・。私の姿を見て、お金を持っていそうにないとでも思ったのか・・・??

 確かに私は、娘にこのプレゼントを買うために、その予算額についての妻との話し合いにおいてわたしの予算案はすでに可決されていました。そして私の見積りは低いものでした。
 しばらくして私は、ハッと気づきました。主がこの女性店員を使って、私に祈ることを気づかせようとしているのだと。
「あなたは、祈った方がいいよ。あなたが考えている予算では、とてもこの店にある冷却機は買えない。しかし、あなたが必死になったら、私は私の分を果たすよ」と主がささやいているように思えました。

 そこで私は、担当者がやってくるまで、売り場で必死になって祈っていました。
「主よ、奇跡を行って下さい。何とか私たちの予算で買える冷却機が与えられますように。娘が本当に必要としているものを、誕生日にプレゼントしたいのです。どうか、そのために奇跡を行ってください」と。


 しばらくすると担当の人が現れ、私を冷却機の売り場に案内してくれました。そして、見たとたん、がっかりしてしまいました。そこに置かれているのは一機種だけで、しかもブランド品です。選択の余地無しです。やはりあの女性店員が言った通りでした。もう値段を見なくても、高いのは分かります。恐る恐る値段を見たら、安くはなっているものの、完全に予算オーバーです。しかし、今から他のお店を探してもどこのお店も閉店となっていることでしょう。愛する娘の誕生日です。結局それを買うことにしました。でも、主は何とかできるとかすかな信仰が心にありました。


 店員はさっそく、その展示品を後にして在庫を取りに行きました。しかし、なかなか帰って来ません。私は、そうだ、まだ祈り続けるべきだと思いました。主は奇跡を行おうとして下さっているんだ、ここで祈りをあきらめたらいけないと。


 やっと、店員が戻ってきました。が、まだ在庫が見つからないようで、 今度は展示品のテーブルの下の布をめくって一生懸命探しています。片手には在庫表らしき紙が留められているクリップボードを持って。私はさらに、主よ、何とかして下さい!と 祈っていました。 店員は、首をかしげながら、「どうも、在庫があるはずなんですが、見つからないんです。お待たせしてスミマセン」と謝ってきました。


 私は、心の中で店員に少し、済まない気持ちになってしまいました。わたしの祈りに主は、聞いて下さっているというのが感じ取れました。済まないな…きっといつまでも探したって見つからないぞ…。

 わたしはその店員に、「では、 この展示品はどうですか?これを頂く事はできますか?」と尋ねてみました。すると店員は「これでいいんですか?」と驚いた様子でした。私は、今日、どうしてもそれを持って行きたいことを話し「勉強してもらえますか?」と尋ねてみると、店員さんは 「いいですよ」とひとつ返事!
 結局、妻が示した予算内の金額で、買うことができたのでした。

主が祈りに答えてくださったのです! 娘はそのプレゼントを本当に喜んでくれました。
 私はきっと、天使がその在庫品を隠して、探しても見つからないようにしてくれていたのだと信じています。 

神を信じない人は、こう言うでしょう。「そんなのただの偶然だよ」と。 しかし、あるクリスチャンはその言葉に、こう返したそうです。「確かに偶然かもしれない。しかし、偶然は、いつも私が祈った時に起こるんだよ!」と。「アーメン!」

求めなさい、そうすれば、与えられるであろう。そして、あなたがたの喜びが満ちあふれるであろう。

(ヨハネ十六章二四節) 

わたしたちが神に対していだいている確信は、こうである。すなわち、わたしたちが何事でも神の御旨に従って願い求めるなら、神はそれを聞きいれて下さるということである。 そして、わたしたちが願い求めることは、なんでも聞きいれて下さるとわかれば、神に願い求めたことはすでにかなえられたことを、知るのである。

 (第一ヨハネ五章十四、十五節)

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさ い。これこそキリスト・イエスにおいて、神があなたがたに望んでおられることです。

(第一テサロニケ人への手紙五章十六~十八節)